(2009年12月25日 1人泊 @11,600円)
三香温泉の10時のチェックアウトから、ぱぴりおの午後3時のチェックインまで
どうやって時間をつぶせばいいかを、双方の宿のご主人が心配してくださったのである。
私もちょっとどうすればいいのか途方に暮れていたのだ。
夏なら歩き回れる自然が豊かなところだけれど…
この時季は長時間戸外で過ごせず、車がないとお手上げ。
三香温泉のご主人はチェックインの時間まで宿にいていいと言ってくださり、
ぱぴりおのご主人は用事を済ませたら早めに三香温泉まで迎えにいきますよと言ってくださり、
電話でやり取りした結果、ぱぴりおのご主人が11時に三香温泉に車で迎えにきてくださって川湯のエコセンターに送ってもらい、ご主人が用事を済ませたのち川湯まで再度迎えに来てくださることになったのである。
2軒の宿のご主人に、感謝感謝であった。
川湯温泉の立派なエコセンターには1組の年配の夫婦が椅子に座って時間をつぶしていた。
展示物は10分で見終わってしまうので、あとは椅子に座っているしかないのだ。
そんなに寒くなかったから外を歩くことにした。
足湯。だれもいない。温泉が流れている。これは本来あったものではなく、近年造られたものらしい。
人通りがない川湯温泉街。ところどころ道路の隅から湯気が上がっている。
あっという間に温泉街の端まで歩けてしまう。
風が出てきて寒くなってきたので、食堂に入ってお蕎麦を食べる。
外に出て、今度はどこに歩こうかね… と思っていたら携帯が鳴ってぱぴりおのご主人が迎えに来てくださった。
本日宿泊は私だけだそうです。
ペンションだからクリスマスは若いカップルでいっぱいで、
周り中で夕食にシャンパンとかチーン、かんぱ~い、とかやるんじゃないかと思ったのだが、
クリスマスだからといってそういうことはないそうである。
宿泊する年齢層が高いらしい。ちょっと本州とは違うみたい。
かわいいフロント。奥にはダイニングルームが。
午後1時半の、しかし北海道らしい低い日差し。
だれもいないからひっそりと、でもとても温かみを感じる造り。
お部屋は2階。
窓が多くて明るい。
かわいい狐の人形が窓辺に座っている。
清潔感にあふれて、静かだった。
本日のお部屋、201号 白鳥さん。お部屋のプレートにはそれぞれ違う鳥が。
こぢんまりとしたセミダブルベッドルーム。正面の窓を開けると玄関の吹き抜け部分。
その向こうに外の風景が見える。
洗面、トイレ、シャワーブース付き。スリッパはなし。
床暖房が静かで心地よい。
テレビ、そしてヤッホー! 灰皿あり!
早い時間にチェックインさせてもらったので、日の光が差し込み、とっても嬉しい!
貸切風呂はお外に。玄関にある下駄が空いているかいないかのサインなんですって。
全館貸し切りだからサイン必要な~し! あのすだれがかかっているところがそう。
少し先に歩いていって全貌を見る。
わ~お! 湯気が日差しで輝いてる!
ここが脱衣所。
脱衣所の中から風呂方向。 いや~ 早く入りたい!
この樽はお味噌を作る樽だったんだそうな。いまは木は使われていなくてプラスチックなんだそうです。
体が冷えているから、ちょっと熱いかな?と思ったけど、慣れてくるとちょうどいい温度で、
やや酸性らしい無色透明、湯の花がちょっと浮かぶ、充実した感じのお湯である。
すぐに体が温まり汗が出てきて、上半身をお湯から出しても寒くない。
湯量は豊富だけど大量に出すと熱くなりすぎるから、細めにしているそうです。
成分濃そう。そんなに時間が経っていないのにすごい付着物。
まったり~
林の中、午後の陽ざしを浴びながら、とっても気持ちよかった。
早くチェックインさせていただけてありがたい!
-5℃。 そんなに寒くないから、道路をへだてた向こうにある屈斜路湖まで散歩。
道路に雪はほとんどない。幹線道路なので車はけっこう通る。
湖に向かって歩きやすいように木が敷いてあり、長靴を借りて履いてきたので
雪の上をサクサク歩く。
湖のそばは雪もなく、そして
ザブーン ザブーン と波が寄せている。
不思議な造形ですね~!
寒さと、日光と、この波が造るんでしょうね~
牛さんの乳房の集積のようですね~
屈斜路湖は白鳥が飛来してくる。餌をやっているのでこの湖にプカプカしてる。
遠目に見るとキレイよね。
屈斜路湖の白鳥は餌付けされてるから、
田んぼや畑に入って餌をとらないので体が汚れず、真っ白でキレイで評判いいんですって。
だけど私にとって白鳥って…
ドタリっとでかくて首が長すぎてクッタンクッタンしてて騒々しい鳥、ってイメージで
アヒル、鶏と同列。
あ~! なんだかこっちの岸に向かって来てる! 来るな~! いや私が帰ろう。
夕食はフランス料理風、とのことらしいので、十勝産白ワインをグラスでお願いした。
カトラリーのほかにお箸もある。
リーズナブルなワインは軽めで健やかな味がした。デイリーワインにいいかもね、などと思いつつ。
前菜はサラダと、チーズの盛り合わせにスモークチキン。
そしてフキとさつま揚げの煮物は、ワインと合わないから後回しにしよう。
魚介類に箸をすすめると、梅の味がして、梅ソース?! これがまた白ワインに合わないことがわかった。
ワイン飲まずに食す。
カボチャのスープ。
鮭のプレートが出てきたので、グラスワインもう1杯お願いする。
食べてみてカレー味と判明。これまた白ワインと合わず残念。
そして牛頬肉赤ワイン煮込みが出てきて、白ワイン飲んでる私の口の中はひっちゃかめっちゃかとなる。
そして~!! ご飯&キムチ!! いや~ もう笑っちゃう状態の口の中!
しかしこのキムチ、うまいの~! 私あんまりキムチ食べないんですけどね、
自家製だそうです。このキムチ。
そう、つまり初めから全部並べてもらってビール飲みながらキムチ食べてフキの煮物食べて
鮭食べて~ってすればよかったんだと…
終わってから気づいた。
いろいろ盛られたデザート。そしてコーヒー。
内湯も独り占め。おなかがいっぱいで人目を気にせず1人でユラユラできるありがたさ。
雪の庭に見えるあれ、何でしょうね~
満ち足りて、静か。温か。
夜、部屋が暖かすぎて目が覚めた。1時半。さきほどまで出ていた月はもう沈んだようだ。
ふと気がついて窓辺によると…
キラキラ輝く星が見えたの!
窓を開けて身を乗り出して仰ぎ見ると、満天の星が輝いているのが… いるのかな?
残念なことにたくさんの木々に遮られて。
うーん… これはやっぱり外に行って見るっきゃない!! 玄関の鍵、あいてるかな?
玄関の鍵はあいていた。長靴を借りてそっと表に出てみる。
星は見える限り美しく輝いている。これはもっと見えるところに、道路のほうに行ってみよう。
そして道路まで出ると、かなり見ることができた。湖のほうの木々に遮られて下のほうは見えないが
降るような、痛いほどきらめく星々が頭上にあった。
北斗七星が分かった。
天の柄杓は群を抜いて輝き、多分生まれて初めて見る私にもそれが北斗七星だと、すぐに分かった。
そして… 感動したのであった。
葛飾北斎は妙見信仰、北極星と北斗七星信仰の深い信者だったそうである。
生涯に使ったたくさんの号もこの星々に由来するものが多い。
江戸の暗い夜空には、こんな輝く北斗七星が見られたに違いない。
私は人気のない無風の凍てつく道路の真ん中に立ち、星の光を見つめながら
ふかいしじまのなかで…
その深閑としたひと時を… 過ごせなかったのは…
岸で寝ているはずの白鳥どもがグワッグワッいってうるさいの!
波の音がザブザブするのは仕方ないとしても、
なかには寝ぼけたのもいるらしく突然クワクワーーッと雄たけぶのもいて、
うるさいわーい!! 夜中なんだから静かにせんか~い!! 白いからってえばるな!!
(あ、すまぬ… 白いのを尊重するのは人間が勝手にやってるだけだよね~)
朝の露天はすがすがすがしく、爽やかだった。
朝食前においしいコーヒーを1杯いただき…
そして朝ご飯!
テラスの手すりに置かれた餌を食べに、ここにもエゾリスがやって来る。
くるくると目まぐるしく動きながら、せっせと食べている。
3カ所に置かれた餌に、3匹が夢中になって食べていた。
そんな姿を見ながら食べる朝食はおいしい。
電車の時間に合わせて11時に宿から駅まで送ってもらえるので、またのんびりと内湯に。
そしたら、庭にある物体から湯気が出てる?!
えー!! もしかして露天??
あぶなかったよ~! 危うく入り逃すとこだった。
ミルクタンクを湯船にした露天があったの。
しかもいいのよ。
すごく気持ちいいの~!
あ~ よかった~ 気がついて。
抜けるような青空だった。
車に乗る前に、奥様にお手製のクリスマス用に焼かれたパウンドケーキをお土産にいただき、
11時に、ご主人に車で送ってもらって駅に。
いい旅で、そして2軒とも温かでいいお湯でいい宿だった~
ありがとうございま~す。
念願の、満天の星空も見られた。
しあわせ~
★★★★★★★★★
正月の買い出しでにぎわう釧路・和商市場。
市場って楽しい!
この豊かな海の幸が…
全部人間のおなかに…
入っちゃうんですね~
すごいね~
時間が経つのを忘れてしまいそうです。
しかも安いの!
そして、もうじきお正月。
来年は…
いい年でありますよう。
トップに戻る
powered by Quick Homepage Maker 4.15
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM