(2009年3月22日 のんびり小町パック・グリーン車込み 2人泊 @33,000円?)
陽気もやっと春めいてきた。
米寿ちかくの年寄りでも、こんなに温かくなれば、もう風邪はひかないだろう、ってことで。
母を連れて松島へ。
ここ、去年、晴れて温泉宿になったんである。
長年松島の宿は、温泉じゃないのに旅行パンフレットの温泉旅館の中にどさくさまぎれに入っていた。
風呂の写真のところにゴミみたいな字で「温泉ではありません」と書かなければならないのは、
老舗旅館もふくめて松島の宿は、いままでちょっと腹に据えかねるところがあったのではあるまいか。
なかには「温泉ではありません」と書いていない宿もあり、
突っ込まれたらきっと「温泉とも書いていません」と答えたんだろうけど。
兎にも角にも温泉を掘ったので、これで胸を張ってめでたく松島温泉。
そして温泉旅館になったのであった。
この宿は名前の前に「元湯」と付け加えた。
そしてこの宿はバリ風を謳っていて天蓋付きのベッドの部屋なんかがあり、
私は緑の窓口のおねえさんに予約のときに
「年寄りも行くんですから、天蓋部屋はやめてね」とお願いしたのである。
すごく寝心地のよいベッドと枕だった。
母ともども「寝心地良かった~!」と称賛。
低い椅子とテーブル。
この椅子もたいへん使いやすく、ズルズルする座椅子でなかったのでありがたい。
部屋の露天越しに景色を見るのにも、テレビを見るのも塩梅よかった。
部屋には最新の空気清浄機あり。
「のんびり小町」特典のドクターシーラボのセット、そのほか菓子やらキーホルダーなど。
シャーワートイレ&露天の他にもバスルームあり。洗面台とお茶セット、電気ポットなど。
部屋の露天のシャワー、カラン。
シャンプー、リンス、ボディソープ。
温泉になったので、1階の大浴場のほかに新たに3階に展望風呂を造ったらしい。
1階の大浴場には入らずじまい。
こぢんまりした脱衣所。
温泉分析表も掲げてある。
たぶんかなり深く掘ったのだろう、湧出量はわりとあるが、海のそばなのに食塩泉にもならない成分のよう。
アルカリの単純泉らしい。
入ってみると…
そうねえ… ややツルツル感。無色透明。温泉と言われれば、そうかな~みたいな…
でもまあ、それなりにそれなり。
気持ちよい。
島なんか見えたりして。
部屋の露天にもお湯を張ってみる。
塀が邪魔で海は見えず。1人でまったり。
暮れていく島が見えるダイニングで夕食。
食前酒は柚子のカクテル。
先付 ホタルイカ、筍、ウド 木の芽バターあえ
旬の肴5点盛り
煮物 筍、鯛の子ハンペン、菜の花、生海苔葛庵かけ
お吸い物が出て、これにはうぐいす豆腐、蕨、ネウあられ揚げ
お造り
サヨリのきらめき
生牡蠣は終わってしまったので、オプションで250円也の焼き牡蠣
大好きな利き酒セット
宮城産牛肉ひと口ステーキ
白魚とウドの鍋 水菜、シイタケ、長ネギ、卵
母ともども鍋はビビるけど、この鍋は量も少なく、とてもあっさり。
繊細な白魚と野菜を卵でさっとあえ、
透明な白魚に火が通りかけて白くなるかならぬかのところをいただく。
白魚は宿のすぐ前の海で獲れたものだそうで、
思わず顔がほころぶ季節の贈り物。優しい薄味。こんな鍋は嬉しい。
筍ご飯、棘栗蟹味噌汁、香の物
春の息吹きを感じられ、季節のものが目と舌で、ともに楽しめるお料理でした。
桜餅ロール
朝ご飯も海の恵みが豊富なお膳で、たいへんおいしくいただけた。
朝日に照らされながら。
岩のり
私は五穀米のおかゆ、母はご飯。おいしいお米だった。
朝夕とも、たいへん満足できるお食事でした~
宿の前は有名な「カキ小屋」。
この冬、小屋の横には食べ終えた牡蠣殻の山が4つほどできたそうで、いまもまだ2山残っている。
「山もずいぶん小さくはなったのですが、早く撤去してほしいんですよね…」と宿の人は言っていた。宿の前だし。
しかしね~牡蠣殻あの山4つとはね! 人々はすごい量を食べたわけである。感心してしまった。
瑞巌寺。
土産物屋が並ぶ通りのちょっと先にある。この門を見なければ存在が分からないくらいの、
何気なさであったが…
門をくぐった瞬間… 動けなくなった。
これは、ただならぬ結界に足を踏み入れた…
そして深呼吸すると… 霊気がシャワーのように全身をすがすがしく包んだ。
母と顔を見合せて、
「すごいところだねえ… 」
いつかゆっくり… たぶん1人だろう、そのときは。
ゆっくりこの清涼感にひたって、浄化される時間を持ちたいと思った。
浅い春のある日、母との思い出の時間。
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