見市温泉 見市温泉旅館




(2009年9月3・4日 1人泊 @7,900円)




見市温泉旅館

「山の家」を出てカンカン照りの日差しの中を、さっきペットボトルに詰めてきたおいしい水を飲みながら、
八雲駅から30分強、見市温泉まで車で送ってもらいました。

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本当に感謝、感謝です。

夕方のバスの時間まで5~6時間、何もない八雲駅周辺で、いったいどのように過ごせばいいのか
ちょっと途方に暮れていた私にとっては天にも昇る心地。

ありがとうございました。昨夜お知り合いになったばかりなのに。

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というわけで青年に別れを告げて。

しかし12時半に着いちゃったしな…
部屋に入れてくれるだろうか…

一抹の不安はあれど、でも北海道の宿は早く着いても部屋に通してくれるところが多いのだ。


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玄関に出てきた女将さんに事情を話すと
「あら、それはよかったですね~」と、
当たり前のようにそのまま部屋に案内してくれた。


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4畳半、廊下付き。椅子&テーブル、テレビあり。携帯バリ3。
共同のトイレは、簡易水洗のようなトイレ。でも清潔。
洗面台はお湯の蛇口、おいしい水の出る蛇口。

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目の前は見市川。

この川は浅く、魚は多いらしいが禁漁だと、昨夜「山の家」でお知り合いになったおじさまはおっしゃっていた。
日帰りでここに来て、釣り好きなので釣りができるのか宿に聞いたら「知らない」との返事でたまげたらしい。

「ふつう宿の目の前に川があれば、そのくらい分かるだろ?」

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私はこの宿に来ようと思って電話して、八雲駅からのバス便に関して聞いたら
8時台と17時台の2本あるけど、その時刻に関しても八雲からの行き先も「知らない」と言われた。

「わたしらバス使わないから。駅で聞いてください」

こういう返事は、けっこうたまげる。

駅からの送迎に関しても「できれば、やる」みたいであった。

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これは時として「泊める気、あるのか?!」
となるのではなかろうか。とくに遠くからわざわざこの宿に行こうとしている人にとっては。
この時点で気持ちがそがれることもあろう。

たぶん家族で経営しているのですね。
余力があれば送迎するけど家の用事があればそちら優先。バスの時間知らないけど自分で来てね、ということでしょうね~。

私はあまり気にしないのである。というかなんとなく想像がつく。
「駅で聞いてください」と言われて、笑ってしまった。

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最近、改築したらしい。

ちょっとやる気でてきたのかな~?


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そして最近モデルの女の子2人のタオル巻き入浴シーンのある、通俗的、それ風のホームページも作ったようで、
そのHPがあまりにもありきたりであったから、私はかえって不安を覚えた。

                                        あ、ここでお食事するのかしら?


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どういう不安かというと……
例の「これからはインターネットの時代だから、ホームページは金かけて作らなくちゃ」

という囁きである。 
それは宿の主人の頭の中に響くこともあり、他人が耳元で囁くこともある。

インターネットを、そしてHPを、あまりよく理解していないと……

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男女別の風呂の入り口にかけられたノレンの上には、埃がたまっていて動かした気配はない。

ということは、風呂の入れ替えはない、ということである。

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内湯は湯気が充満していて風呂中がかなり熱い。

HPで女の子を入れて写した内湯の位置とは逆なので、あれは男湯の内湯で撮ったものと察せられた。

お湯は想像していたほど茶色ではなく、笹濁りのお湯であった。
入ると熱めで気持ちよい。

まだ誰もおらず、のびのびと入れた。


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硝子戸を開けて露天に。


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さらさらと川風が気持ちよく、露天も半分日影があって、小ぶりだけれどいいお風呂であった。


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お湯も内湯よりかなりぬるめ。

道南の茂った山々を望み、この湯加減なら私には申し分なし。


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しかし予想は的中。
あのHPのタオル巻きモデルは、男湯の露天で撮影されたものである。

こまったものだなぁ と私は思う。

宿の主人は例の囁きにのって、そして多分「いいHP作る会社を紹介し」てもらって、
大金はたいて、モデル2人、カメラマン、AD、その他もろもろ車でやってきて男湯で撮影、
「あ、こっちの風呂のほうが絵になりますね」とか言われて……

jpg,nolink,見市温泉旅館

宿ではおそらく「こういうものなんだろな~」と思って見ていたのだろう。
そして出来上がったHPを、こういうもんなんだろな~と捉えただろう。

断言はできない。撮影当時あの風呂は女湯だったのかもしれない。
しかし今現在はそうでないのだから、女の子を入れた風呂の現在の状況に対して1行の説明も付けないのは、
そのHP制作会社のコンプライアンスの欠如である。

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しかし、これは宿にとっては良心を問われる問題である。

制作会社に丸投げしてるからな~ では済まされないのだということを、

あの写真をHPで見た女性が、遠くからあの宿の風呂を目指してやってきて、あの写真の風呂には入れないとしたら、
それは<ダマシ>であるということに、どうか気づいてくださいね。

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私はこの風呂で満足である。騙された、というつもりはない。

しかしその意識の欠如は、HPにつぎ込んだ金の大きさを思うと、致命的なことと思われる。


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そしてこの宿の良さを伝えるのに、若いモデル2人も連れてきて風呂に浸ける必要がどこにあろうか?

大幅に少ない金額でもっと宿の感じが伝わるHPができたはずだ、と私は思うのだが。




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私だったら制作会社に撮り直し要求しちゃう!!

とか思っていたら血を吸うヤツ襲来! 撃退! 壁を叩いて撃退2弾! 刺されると鹿児島土産の痒さもぶりかえすわー!!!





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あら? 夕食は川のそばの眺めがいいスペースのほうじゃなかった!

厨房直結のスペースである。

本日私のほかにもう1人。すでに用意されていた。

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天麩羅。ボリュームあり。

     見市温泉旅館    見市温泉旅館 

この鎧のような皮、これ知ってます! ハッカクですね~ 白身でおいしい。

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お刺身もすごく新鮮で、山の中なのに海辺にいる雰囲気なのだ。

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「お酒1合…」と言ったらあっという間に冷で出てきた。

な、なんか多くない? 2合くらいあるよ…

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鮎もなかなかおいしい。
目の前の川のものではないが。

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驚いたのは、この辺はミョウガが採れるんですって。

やはり道南は、本州に近いことを実感。
手造りの漬物、なかなかです。





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もう1人の宿泊客は、道内出張中の青年だった。

私が食べている間に到着。
「8,000円しないでこの食事で、温泉ですよ!いいですよね~!」といたくお喜びである。                                





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朝も厨房そばのスペースで。
まあ、ここなら配膳は素早くできるでしょうが。

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テレビの、みのもんたの顔を見ながら食事するより、
風景を、とりわけここの自然はとてもよくて
朝、川の流れを見ながら食事できたら、思い出深いものになると思うんですけどね。

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ここ、いったい誰がどんなふうに使うのかしらね?

日帰り入浴の老人たちは、風呂場のそばのベンチやソファで休んでいたしね。

老人、とくに体が不自由だと、こういう座布団・座卓に座ったり立ち上がったりという動作は
すごく体に負担がかかるので、座ることを避ける。

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散歩。

川のそばに行くと、正面、あそこが男湯露天。

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                                          バス時刻。

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蚊に刺された! このへんたくさんいる!

たいへ~ん!

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ポチ(仮称)が、つまらなそうにしていた。

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お昼は函館の駅で買ってきたROYCE'の新商品「ポテゴマクッキー」。

ROYCE'も六花亭も、首都圏に色目を使うことなく、北海道内でおいしいものをつくり続けている。

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本日のお湯は草津以上に熱くて、内湯は入れなかった。

昔からの熱いお湯の湯治宿は、お湯の熱さを目指して来る日帰りの地元の人も多く、宿でもその人たちの好みの温度にしているし、
水の蛇口があっても、みだりに水でうめることはためらわれる。

ので… ほとんど入れず…





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露天もやや熱めになっていて、長風呂でまったりというわけにはいかなかった。

しかしさっぱりとしたいいお湯で、これから寒くなってくると一段と嬉しいお湯だろう。





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夕食のメニューはすべて変えてくれていた。

ドカンと大きな道産のカボチャの煮物、味わい深い。

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真鱈の揚げ物に具だくさんのソースが。





      見市温泉旅館   見市温泉旅館  


この鍋は何なのかな~と……    ウニと大根の葉の、塩味のおすまし。

こんな豪華な汁は初めてである。ウニもたっぷり入っていて、シンプルでいながら濃厚な海の香り。
臭みがなく、非常に綺麗な味わいだった。


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小さいけれどコリコリとしたアワビ。ホッキ貝。

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柔らかな豚肉の下にはお野菜たっぷり。

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朝散歩したら、ポチ(仮称)が「遊ぶ?遊ぶ?」と尻尾を振ったけど
帰り仕度があるからだめだよ~ん。


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朝ご飯。昨日から湯治の老夫婦と一緒に、厨房そばのテーブルで。




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結局、ここのスペースには座っている人を見かけなかった。
そうすると、何のために造ったのかな~? ポーンと置かれた座布団は位置も変わらずにずーっとあったし。

湯治のご夫婦だってここに座って景色を眺めながらご飯を食べたら嬉しいんじゃないかと思うんですけどね。


帰りは八雲駅までご主人が車で送ってくれた。

車で5分走れば海、ご主人は山の中で育ったというより海辺で育ったという感じだそうです。お食事の魚介類がおいしいのは、そんな理由らしい。

写真は男湯で撮影、という1行をHPのあの写真のそばにのせたほうがいいのではないでしょうか、とお話しできたのは幸いだった。

やっぱりご主人は「あれは頼んだところが、あのほうがいいと言って…」
そして一時期お風呂もノレンを入れ替えたそうであるが、長年通う地元の人はノレンなど見ずにいつもの風呂に入るから…
おじいさんが女性が入っている風呂に突進…

この旅館としては、ノレンの入れ替えも難しいものがあるらしい。
そしてADSLを引いていないので、宿ではHPは見ていないそうで。

HPという「看板」を立てて地元民以外を呼び込むことや眺めの良い大きな窓に改築、というのは、宿にとっての大きな前進だろうけれど、看板を立て大きな窓を作っても、それを生かされなければ何の意味もない。

たとえばバスの時刻をメモしておくとか、
露天にあるクモの巣は取り払うとか、
内湯のガラスを1度ピカピカに磨いてみるとか、
あの大きな窓の前に年寄りがくつろげるソファを移動して置いてみるとか、
埃をかぶってずーっとある造花を捨てるとか、

タダで、そして宿が格段によくなることが、昼ご飯の腹ごなしの間にできるのではないだろうか。

女将さんもご主人もとてもいい人、だった。
たぶんいま30年前と違うということに気づき、変化しようとしているのだろう。

のんびりと時代離れしたそんな宿を、私は応援したいと思う。
いちばん必要なのは、人間の意識を変えることではなかろうか。


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八雲駅前。
名前が「まるみ」だから何となく写してみました。

nolink,見市温泉旅館


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こういう曇天のにぶい色の海にカモメが飛んでいるってのが、
やっぱり北の海の印象ですね~。

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しかしまたしても函館はギンギンの日差し。

サンバイザー買っておいてよかった!

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なんだかここに、またすぐに来そうな気がする。

空港に向かうバスが、さっき入った「スナッフルス」の前を通ったときに、そう思った。








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