(2009年3月8・9日 1人泊 @10,650円)
ロッジシラルトロのご主人に、車で釧路湿原の中を横切ってホテルTAITOまで送ってもらう。
途中いろいろな鳥を指さして教えてもらうが、聞いたそばから忘れる。
つまりふだん見慣れていないから、なかなか記憶にとどまらないのよね。というのは言いわけで…
もちろん年齢による記憶力の低下が大きい。
豊かな自然が残されていると思いたいが、その「自然」はもはや幻想かもしれない。
携帯もバッチリつながる。
ホテルTAITOに、1時前に着いてしまった。
フロントのおねーさんに「もう着いちゃったんですけど…」 と悲しげに訴えたら
「あー … お部屋の準備はできてますから、入っていいですよ」と言ってくれた。
おなじみ、極寒北海道ありがたバージョン。
1階和室。目の前は駐車場で窓は開けられない。
が、どーんと広い、バス・トイレ付きのお部屋。
ここのオーナーは鶴の写真を撮っているんですって。オーナー撮影の鶴の絵葉書。
<君に逢いたい>って書いてある。 いや、私は別に逢いたいわけでは…
鶴より、ソフトクリーム!
今回の旅のもうひとつの目的は、モール泉に入ること。
内湯。 モール泉特有の泡立ち。赤みがかった濃い紅茶色。独特のにおいがする。
適温で、入るとすごいヌルヌル感。
いや~ 嬉しい!
ヌルヌルン ヌルヌル~ン
体をお湯の中でマッサージすると、オイルマッサージどころではない気持ちよさ。
力を入れなくていいから、おばあちゃんが2人、お互いの背中をマッサージし合っていた。
ほほえましい。
露天方向。
お湯の投入量もたっぷりで、そんなに寒くないし快適。
皮膚に優しい感じがなんともよろしくってよ。
とろり~んと、いつまでも入っていられる。いや、モール泉、好きだわ~。
湯上がり、ちょっと散歩しようと、
フロントのおにーさんに
「この辺で散歩にいい場所ってあります?」と尋ねたら、地図を渡してくれて
「ここの×××館、できたばかりですごくキレイですよ、中も暖かいし。隣に老人ホームがあってそこもできたばかりでキレイな建物だから間違えないでくださいね」
老人ホームはすごくキレイな建物だった…
その隣の×××館もキレイな建物だった。中に入らなくてもだいたい想像つく。
暖房の効いたガラ~ンとした部屋に、この辺の土地の模型もしくは地図、鶴の剥製か作り物が2羽くらい、この辺の特産品の展示、そしてエコなんとかのコーナーと、入り口付近に木で作った鶴のキーホルダーとフクロウの携帯ストラップと、何とか染めで鶴の柄に染めた布と、オーガニックコットンのマフラーとか売ってるのよ、その隣に鶴の写真集とかね。
遠目から見たかぎり、ガラスの向こうには誰もいないようだった。
人が来ないこんなキレイで大きな箱を造ると、暖房・光熱費、人件費、維持費がたいへんだよ~
みんな地元の人の税金から出てるんだよ~
私はさきほど行ってきた標津町郷土資料館の端正ですがすがしい建物と、博物館の様相を呈した充実した展示を思い出した。
そしてその資料館に<郷土>と冠することの… 深い愛情と誇りを感じたのである。
だから~
×××館は素通り。あとは鶴しか見るものないのだ。
鶴。
鶴。鶴。鶴。
木。
帰る。
夕食は食堂で。取り立ててどうということはなし。
汁がすごく塩辛くて…
ご飯を入れて食べました…
蕎麦。
デザート。餅状のもの。
とろりんり~ん。夜も長湯で。
はにゃ!! また朝からサンマ!
しかしこれはあんまりくさくなくて、食べられました。
別の楽しみを~ 散歩がてら。
ホテルTAITOから200~300メートルしか離れていないところにある
「民宿つるい」のお風呂に。なんか、ここのお湯良さそうなのである。
朝10時なので誰もいなくて、呼んだら奥から宿の人がやってきて、
500円手渡してから、横に日帰りの自販機があることに気付いた。
「あ、すみません、呼ばなくてもよかったんですね」と謝ったら
「いえいえ、いいんですよ」
北海道は日帰り入浴の自販機がけっこうある。
二股らぢうむ温泉では、日帰りどころか宿泊料金も自販機で払った。
あ~
ホテルTAITOにも「浴室で毛を染めないでください」という貼り紙が…
東京の地下鉄のポスター
「家でやろう」という文字と、イラストがあって、そのイラストが時々変わる。
電車内で化粧する女の子のイラストだったり、
電車内で傘をクラブ代わりにゴルフの練習するオジンだったり、
ヘッドホンから音を漏れさせてるにーちゃんだったり、
座席に寝てるやつのイラストだったりと。
「家でやろう」 なーんか、恥だよね。
あのポスターの余ったのを、北海道の温泉にも貼らねばならないのだろうか。
この休憩室の壁には
「洗濯機は宿泊客のために置いてあるので、日帰りで使用しないでください」って貼り紙があるの…
目が落ちるよ~!
北海道ではいいお湯を銭湯代わりに安い料金で日帰り入浴者に開放しているのに、
それがどんなに贅沢なことであるか、利用する人が宿と温泉を大事にしなければ続けられないってことを分かっていないのだろうか。
こんなにモラルが低かったら、宿の方たちはやりきれないであろうに。
ステンレスのミルクタンクを浴槽にしてあり、内湯は湯気モウモウ、
まだ全部お湯がたまっていなかったが、ここは濃い緑茶色の熱めのキュッとするいいお湯だった。
ドアを開けて露天に。街中なので塀で囲って外にある、というだけ。
でも十分にお湯が満ちて溢れている。
どんどんかけ流されていく。
しょっぱい、濃~い食塩泉でありながら、ヌルヌル感もあり、
ホテルTAITOとあまり離れていないのに全然違う感じのお湯で、
ほんとうにお湯って不思議。
あっという間に温まり、汗がすごい勢いで出てくる。
もうちょっと入っていたいのだが、限界。
休憩室で思わず自販機の冷たいお茶を買い、くうーっと飲む。
あ~ すごくいいお湯だった。なんだかとっても爽やかな気分。
帰り際、モタモタと靴を履いていたら、宿の方が玄関まで出てきて
「ありがとうございました」とお辞儀をして見送ってくださった。
湯上がりの気分も爽やかに。
春はすぐそこまで来ている。
お昼はTAITOの食堂で売っているチーズケーキ。
まあ、普通。
うわっ… カニか…
このね、小さなカニ1匹っての苦手。労多くして報われるもの少なし。
かつ、食べたあときたなし。私だけだろうけど。
おおむね、味、濃いわね。
あ、本日は鮭だった。
私が一番最後なのです。
宿と契約している割引のタクシーで駅に。
タクシーの運転手さんが「鶴見台に寄りますか?」
まあ、時間があるからね。
そして、鶴。鶴。鶴。
でもって釧路<和商市場>に行って、数軒にカニを送る。
カニ到着の直後はメールと電話がたくさん来る。
中にはカニにかじりついている写メなど送ってきたり。カニを貰うと、みんな燃えるみたいである。
ああ!! これはシラルトロで夕食に出たタンパク質!
えっ?<カニのフンドシ>? はあ~ おなかのところの肉なんだろうか?
殻以外、すべて人間の胃袋に収まってしまうわけね。
ガスってる釧路駅。
強風が止んでカヌーに乗れた!
念願のモール泉にも入れた!
たくさんの鳥と動物たちも間近で見られた!
いい旅だった~!!
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